アコギメインでブラジリアンサウンドに挑んだ快作
イン・リオ / リー・リトナー
リー・リトナーの7枚目のリーダー・アルバム。
1979年、日本のJVCレコードの企画でリリースされ、アメリカでは82年にElektra/MusicianからがUS盤が出た。
79年といえばフュージョンブームの真っ盛りで、ギタリストは日本では高中正義、アメリカではリーとラリー・カールトンが人気の筆頭格だった。
リーの大きな特徴のひとつは、この当時からアコギを積極的に用いたこと。
高中やカールトンがアコギを活かすようになったのは後年になってからだが、リーは早かったのだ。
本作は、アコギをメインに据えて、タイトル通りブラジリアンテイストをふんだんに盛り込んだ、リーの代表作のひとつ。
全体として明るく軽快でポップで耳馴染みがいいので、日本での人気は非常に高く、リリース当初あちこちでかかりまくっていた記憶がある。
レコーディングはロスで2曲、ニューヨークで3曲、そしてリオ・デ・ジャネイロで2曲。
それぞれにリズム隊が違い、いずれも凄腕ばかりだが、当時はまだ若手のメンバーも多く、アンサンブルや躍動感に溢れている。
ロスは、ドン・グルーシン (kyd) 、アーニー・ワッツ (sax)、エイブラハム・ラボリエル (b) ら。
NYは、デイヴ・グルーシン (kyd) 、マーカス・ミラー (b) 、バディ・ウィリアムス (ds) ら。
そしてリオでは、現地の腕利きらが集められたらしい。
代表曲はやはり「Rio Funk」で、ド頭から炸裂するマーカス・ミラーのスラップが実に印象的。
いまでも、リーのライヴでセットリストに入ることが多い定番曲だ。
なおElektraから出たUS盤は、日本盤とは曲順が異なり、1曲目が「Rio Funk」。
この威勢のいいスタートも悪くない。
1 Rainbow
2 San Juan Sunset
3 Rio Funk
4 It Happens Everyday
5 Ipanema Sol
6 Simplicidad
7 A Little Bit Of This And A Little Bit Of That
Lee Ritenour – acoustic guitar, rhythm arrangements
Dave Grusin – keyboards (1, 2, 4), string arrangements
Don Grusin – keyboards (3, 5-7)
Jeff Mironov – rhythm guitar (1, 2, 4)
Oscar Castro-Neves – rhythm guitar (3, 5)
Marcus Miller – bass (1, 2, 4)
Luizão Maia – bass (3, 5)
Abraham Laboriel – bass (6, 7)
Buddy Williams – drums (1, 2, 4)
Paulinho Braga – drums (3, 5)
Alex Acuña – drums (6, 7)
Rubens Bassini – percussion (1, 2, 4)
Chico Batera – percussion (3, 5)
Jose Da Silva – percussion (3, 5)
Armando Marçal – percussion (3, 5)
Roberto Pinheiro – percussion (3, 5)
Steve Forman – percussion (6, 7)
Ernie Watts – soprano saxophone (6, 7), flute (6, 7)
