ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

A Simple Way To Say "I Love You" / John Tropea (1995)

ニューヨークの凄腕らを迎えての歌心あるスムーズジャズ・ギター

ア・シンプリー・ウェイ“アイ・ラヴ・ユー” / ジョン・トロペイ

70年代からニューヨークのファーストコールのセッションギタリストとして活躍してきた、ジョン・トロペイ。

最初のソロアルバムは1975年の『Tropea』で、86年の5作目『NYC Cats Direct』のあと10年近いインターバルを経て登場したのがこの『A Simple Way To Say I Love You』である。

プロデュースはトロペイとベーシストのウィル・リー。

メンバーがたいへん豪華で、そのウィル・リーに加え、ドラムにスティーブ・ガッド、パーカッションにラルフ・マクドナルド、サックスにトム・スコット、ヴォーカルにレイラ・ハサウェイとニューヨークオールスターズと言っていい顔ぶれが揃った。

基本はスムーズジャズ。

1曲目の「The Messenger」は、疾走感にあふれたイケイケの曲で、ガッドのドラムがかっこいい。

でも、全体としては、クラプトンのカヴァー「Change The World」に代表されるようにスロウが多く、割と寛いだ感じ。

攻めてくる感じはあまりないので、物足りなく思う人もいるかもしれないが、スムーズジャズは元々そんなもの。

凄腕らに支えられながら、絶妙のトーン・コントロールを駆使するトロペイの妙味を味わえばいい。

 


1. I Want You 4:48
2. The Beauty In You 4:27
3. The Messenger  5:17
4. Side Show 6:35
5. Funky Duck 5:44
6. Simple Way To Say "I Love You" 5:18
7. Trope'A Dope 4:40
8. Change The World 4:46
9. Willy T 8:02
10. Cain't Dance 5:18
11. Side Show (single version) 6:35


John Tropea-guitar
Will Lee-bass,percussion & vocals
Ralph MacDonald-percussion
Tommy Mitchell-keyboards
Chris Palmaro-keyboards
Ricky Peterson-keyboards
Paul Shaffer-keyboards
Leon Pendarvis-keyboards
Bette Sussman-keyboards
Jon Sebastian Tropea Jr.-keyboards
Steve Gadd-drums
Shawn Pelton-drums
Tom Scott, Lou Marini, George Young-reeds
Lalah Hathaway-vocals