ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Tal / Tal Farlow (1956)

タル / タル・ファーロウ

タル

タル

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50年代を代表する速弾きギタリストの野心作

大きな手を目一杯広げて、高難度なフレーズを縦横無尽に奏でることから「オクトパス」「蜘蛛」と称された、タル・ファーロウ。

モダン・ジャズ期を代表する速弾きギタリストである。

初リーダー作のリリースは1954年で、54年、55年の2年だけで5枚ものアルバムをリリース。

本作はそれらに続く6作目で、タルの代表作のひとつである。

ギター、ピアノ、ベースというドラムレス編成で、そのぶん迫力には欠けるが、疾走感のあるスインギーな演奏が素晴らしい。

タルの音は、エフェクター等を使用していないこともあって、粒立ちがよく素朴で軽やか。

ソロのスピード感は素晴らしく、アクロバティックなフレーズを澱みなく弾きまくる。

31歳という若さで没した、鬼才ピアニスト、エディ・コスタの好演も光る。

 


Tal Farlow – guitar
Eddie Costa – piano
Vinnie Burke – bass

1 Isn't It Romantic? 10:11
2 There Is No Greater Love 3:58
3 How About You 6:04
4 Anything Goes 5:10
5 Yesterdays 5:54
6 You Don't Know What Love Is 4:22
7 Chuckles 4:59
8 Broadway 6:19