ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Stage & Screen / John Pizzarelli(2023)

古き良き時代の舞台と映画の曲をコクのあるギターと歌で

Stage & Screen

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ステージ&スクリーン / ジョン・ピザレリ

ジョン・ピザレリは1960年生まれ。

もっと年長のジャズミュージシャンはいっぱいいるから、「巨匠」「大ベテラン」というにはまだ早いが、年齢相応の風格が出てきた印象。
なかなかの伊達男っぷりである。

前作の『Better Days Ahead』(2021)は、なんとギター一本でのパット・メセニーのカヴァー集でけっこう驚かされたが、今回はまたがらりと趣向を変えてきた。

マイク・カーン(コントラバス)、アイザイア・J・トンプソン(ピアノ)とのトリオ編成で、タイトルに示されている通り、古き良き時代の舞台や映画に関わる曲を採り上げている。

「Tea for Two」「As Time Goes By」や「Just in Time」などのスタンダードのほか、ジェリー・ボック/ジョージ・デイヴィス・ワイス/ラリー・ホロフセナーがブロードウェイミュージカル『ミスター・ワンダフル』のために書いた「Too Close For Comfort」、ジェイソン・ロバート・ブラウンが書いたブロードウェイ・ショー『Honeymoon in Vegas』から「I Love Betsy」、カンダー&エッブが書いた『70 Girls 70』から「Coffee in a Cardboard Cup」など。

ジョン・ピザレリのギターも歌も、洒脱でコクがあり、特にバラードが心に響く。

決してイマドキの音楽ではないが、こうした古き良きアメリカの音楽を愛する人は多いのだろう。

2023年5月のJAZZ WEEKのチャートでは、41位→34位→12位とベスト10を伺う勢いだ。

 



John Pizzarelli: guitar
Mike Karn: bass, acoustic
Isaiah J. Thompson: piano.

1. Too Close For Comfort
2. I Love Betsy
3. I Want To Be Happy
4. Tea For Two
5. Just In Time
6. Some Other Time
7. Where Or When
8. Oklahoma Suite
9. Time After Time
10. You're All The World To Me
11. As Time Goes By