ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Silk And Sand / Nguyen Le Trio (2023)

ベトナム系のフランス人ギタリストの多国籍感あふれるトリオ作

Silk And Sand

Silk And Sand

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シルク・アンド・サンド / グエン・レ・トリオ

ベトナム系のフランス人ギタリスト、グエン・レのトリオ作品。

メーカーのインフォメーション以上に私が言えることはないので、そのまま貼り付けておく。

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スティング、ドミニク・ミラーらのサイドメンとして活躍してきた モロッコのパーカッショニスト、ラニ・クリージャをリズムセクションに起用。 アジア、アフリカ、ヨーロッパ、 そしてジャズ、ロック、ワールドミュージックの架け橋となる1枚。

本作では、かつてリーダーとしてキャリア をスタートさせた『ミリオン・ウェイブス』と同じトリオ編成に回帰。

64歳のグエン・レは、キャリアを通じて、ヨーロッパ、特にフランスの音楽文化と東南アジアのルーツ、それらをアメリカ の伝統的なジャズやロックだけでなく、他の大陸の音楽と融合させてきた。
アフロ・カリビアン色の強いバンド「ウルトラ マリン」での「ザンジバル」、「テイルズ・フロム・ベトナム」などのアルバムに始まり、画期的なネオ・フラメンコ・プロジェ クト「ジャズパーニャ」への参加、ベトナム伝統歌手フオンタインとのコラボレーション、ペーター・エルスカインとのトリオ E_L_B、数々の賞を総嘗めにしたジミヘン・プロジェクトなど、実に多彩。

本作タイトルに関して、グエン・レは語る。「シルクは貴重でありながら強靭で、ミュージシャンの相互作用を織り成すも の。26 年経った今、これらのトラックは道の上にある小石のようなものです。」

本作ではモロッコのパーカッショニスト、ラニ・クリ-ジャを起用。繊細でカラフルなグルーブでスティング、ドミニク・ミ ラーといったスターたちのサイドメンとして活躍してきた実力派であり、グエン・レが一緒に演奏する機会を伺ってきた相手。
長年のコラボレーターであり、欧米で最も人気のあるベーシストの一人、カナダ人のクリス・ジェニングスをベースに据え、新しいトリオを結成した。

ゲストも実に面白い。
シルヴァン・バルーがバンスリとドゥドゥクのフルートで、ミロン・ラファイロヴィッチがトランペッ トとフリューゲルホーンで彩りを加え、ジョー・ザヴィヌル、ジョン・マクラフリン、サリフ・ケイタらとの仕事で知られるカ メルーン人ベーシストのエティエンヌ・ムバッペはエレクトリック・ベース・ソロを披露し、持ち前のグルーヴで盛り上げる。

アジアやアフリカの都市の喧騒を切迫した喧騒の声とともにワイルドかつダイナミックに表現したオープニングの「Red City 」、ロック調「Tiger's Dance」、賛美歌のような「Moonstone」、ファンキーな「Baraka」、マグレブと東南アジアのメロディと音色がたまらない「Becoming Water」など、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、そしてジャズ、ロック、ワールドミュージック の架け橋となるだけでなく、過去、現在、未来の架け橋となる1枚となった。

 


 

 

Nguyên Lê(guitar, synths on 3 & 6, vocals on 1 & 6)
Chris Jennings(acoustic bass)
Rhani Krija(percussion, gumbri on 6, vocals on 1 & 6)

Guests:
Sylvain Barou(bansuri flute on 7 & duduk on 9)
Miron Rafajlovic(trumpet & flugelhorn on 4)
Etienne Mbappé(electric bass on 6)

 

1 Red City
2 Silk & Sand
3 Onety-One
4 Moonstone
5 The Waters Of Ortigia
6 Baraka
7 Thar Desert Dawn
8 Tiger’s Dance
9 Becoming Water