ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Neesh / Mike Stern (1983)

ファット・タイム / マイク・スターン  

ファット・タイム

ファット・タイム

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マイルスの影響が色濃い初のリーダーアルバム

バークリー音楽大学でゲイリー・バートンらに師事し、同校の講師だったパット・メセニーに勧められてブラッド・スウェット&ティアーズのオーディションに参加し、1976年に加入。

その後、ビリー・コブハム、マイルス・デイヴィスのグループに参加するなど、これほどエリート街道を歩いてきたジャズ・ギタリストは、他になかなか見当たらない。

そのマイク・スターン初のリーダーアルバムが本作。

今では、彼の代名詞とも言えるエフェクター、ヤマハSPX90は1985年の発売なので、それ以前の音だ。

かなりディストーションがかかっていてロック的な音だが、フレージングはジャズのそれ。
ただ、ソロも熱が入ってくると、だんだんロックぽくなったりもする。

ハイラム・ブロックとのツイン・ギターは迫力満点。

アルトサックスのデイヴィッド・サンボーンのソロも目立ちまくり。

全体にマイルスの影響が濃く、濃密でエネルギッシュだ。

原題「Neesh」の意味は、調べてもよくわからない。

邦題の「ファット・タイム」は、もともとはマイルス『The Man With The Horn』の1曲めの曲名。

このアルバムにはマイク・スターンも参加していて、当時、彼は太っていたので、マイルスがあだ名で「ファット・タイム」と呼んだらしい。

だからといって、ファースト・ソロ・アルバムにこの邦題をつけるのは、あまりいいセンスだとは思えないなぁ。

 

Alto Saxophone – David Sanborn
Bass – Tom Barney
Drums – Victor Lewis
Guitar – Hiram Bullock, Mike Stern
Percussion – Buggsy Moore

1 Zee Frizz
2 Fine Line
3 Bruze
4 Mumbley Peg
5 Up-Ology
6 Banacos
7 Neesh Zone