マイク・スターンがゲスト参加。スペイン出身のギタリストの6作目。
チキン・オア・パスタ / オスカー・ペニャス
オスカー・ペニャスはスペイン・バルセロナ出身。
バークリーで学び、現在はニューヨークを拠点に活動中だ。
初のリーダー作は、2003年の『Astronautus』で、本作は6作目の作品である。
なんだか妙なタイトルで、彼はインタビューで「パンデミックの間、飛行機に乗ることができず、客室乗務員が言う、チキンそれともパスタ?というフレーズが恋しかったんだ」という趣旨の話をしているが、何言ってんだかよくわからない。
これまでの彼の作品は、ジャズ、クラシック、フラメンコのテイストを混交させた楽曲、奏法が主体だったが、本作はややジャズ寄り。
とはいえ決してヴィンテージな味わいではなく、複雑なコードボイシングや解像度の高い音像は、やはりコンテンポラリージャズのそれ。
技術的な完成度は高いが、決して一部のスキもないメカニカルなそれではなく、情感豊かでエモーショナル。
また、ヴァイオリンの活躍ぶりは、他のジャズギタリストの作品とは一線を画し、特にワルツの艶めかしさには耳を奪われる。
ベースのMoto Fukushimaは名前からもわかる通り日本人で、バークリー卒業後、ニューヨークで活躍中。
6弦エレキベースの辣腕プレイヤーだ。
彼が参加しているユニットHouse Of Watersの作品もリリースされたばかりで、もっと注目されていいプレイヤーだと思う。
なお本作にはマイク・スターンが2曲でゲストで参加している。
Personel:
Oscar Peñas, guitars
Sara Caswell, violin
Moto Fukushima, six-string electric bass
Richie Barshay, drums
Special Guests:
Mike Stern, electric guitar [2 & 4]
Greg Leisz, pedal steel guitar [5]
1.Chicken or Pasta 03:30
2.M.A.S 04:57
3.October 05:40
4.The Seventies 06:11
5.Spaghetti Western 05:24
6.Extraordinary Ordinary 05:35
7.As Long As I Have You 04:41
8.Ethereal 04:53