ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Live Proto-Cosmos / Allan Holdsworth (2022)

鬼才アラン・ホールズワースの貴重なライヴ・アーカイヴ

ライヴ・プロト・コスモス / アラン・ホールズワース2022年のリリースだが、2006/2007年のライヴの発掘音源。

トニー・ウィリアムスが結成したニュー・ライフ・タイムのメンバーが、トニーの没後10年に結集した。

メンバーは、アラン・ホールズワース (g)、アラン・パスクァ (kbds)、チャド・ワッカーマン (ds)、ジミー・ハスリップ (b)。

彼らによるトニー追悼ライヴの模様を収めたのが本作だ。

場所は、カリフォルニア州オークランドにある有名なジャズクラブYoshiである。

とにかくもう、これでもかとばかりに繰り出される超絶技巧の嵐。

息をもつかせないとはまさにこれで、常人離れしたインタープレイに、ただただ煽られるばかり。

スキがなさすぎて人間味が薄いが、そもそもがそういう音楽であり、演奏なのだ。

アランはもちろん、ジョン・マクラフリンやアル・ディ・メオラらのハードめのフュージョン好きにはたまらないだろう。

実はこのメンバーでのライヴは、すでにCD『Blues For Tony』でリリースされているが、それは欧州ツアーの模様を収録したもの。

Spotifyでは『Blues For Tony』はアランではなくヴァリアス・アーティスト名義になっていて、いささか見つけづらいし出会いづらいが、聴き比べてみるのも面白い。

個人的には『Blues For Tony』より本作のほうが、より躍動的でイケイケ漢が強い気がした。

 

Bass – Jimmy Haslip
Drums – Chad Wackerman
Guitar – Allan Holdsworth
Keyboards – Alan Pasqua

 

1 Protocosmos        5:14
2 Blues For Tony    9:26
3 Looking Glass        7:25
4 Solo Guitar        2:06
5 Pud Wud        9:28
6 Piano Solo        3:18
7 San Michele        10:12
8 It Must Be Jazz    9:53
9 Red Alert        5:43