パッショネイトな演奏が堪能できる白熱のライヴ
キャプチャリング・スピリッツ / ジョナサン・クライスバーグ
ジョナサン・クライスバーグは1972年、ニューヨーク生まれ。
同世代のカート・ローゼンウィンケル(1970年生)らと並んで、現代ジャズギターの最重要人物の一人である。
一時期、プログレッシブ・ロックをやっていたそうで、そのせいかどうかわからないがピッキングがロバート・フリップ並に正確無比。
フレージングも巧みで、あまりアウトはしないが、時に意表を突くラインを超高速で弾きこなす。
また、変拍子もお手の物で、このライヴでも9/8拍子のクセモノ感の強い曲を、鮮やかな疾走感で仕上げてみせる。
エフェクター使いも巧みで、曲調の陰影が豊か。
レギュラーメンバーであるせいか、バンドのアンサンブルの緩急も素晴らしい。
攻めまくるばかりではなくラストの「Body and Soul」は情感豊かで心に染み入る。
やたらほめてばかりだが、いやはや、これほど聞きどころの多いジャズギターのライヴも、そうそうない。
ポストプロダクションで緻密な編集をするのも、それはそれでいいが、こういうライヴこそジャズの醍醐味だと、改めて思う。
Jonathan Kreisberg (G)
Martin Bejerano (P)
Matt Clohesy (B)
Colin Stranahan (Ds)
1. The Lift 10:03
2. Trust Fall 7:54
3. Everything Needs Something 9:35
4. Ralativity 7:18
5. Known You Before 7:10
6. Wild Animals We've Seen 11:50
7. Body and Soul 9:33