正攻法でギターコンボの魅力をあますことなく
ウェイヴ・アポン・ウェイヴ / ジョナサン・クライスバーグ
ジョナサン・クライスバーグのコンボでの録音は、2011年の『Shadowless 』以来。
アルトのウィル・ヴィンソン以外のメンバー、つまりベース、ドラム、ピアノの顔ぶれが変わった。
オリジナル曲が6曲、ヴィクター・ヤングの「Stella by Starlight」、ホレス・シルヴァーの「Peace」で全8曲。
基本路線は、『Will Vinson』を踏襲していて、ここまでメンバーが変わると音も大きく変わりそうなものだが、良くも悪くもあまり大きな変化はない。
もともとこの人は、ギミック的なことやアクロバティックなことはあまりやらない人で、正攻法で「うまい!」と唸らせるのが持ち味。
本作もコンテンポラリーな4ビートが主体で、トーンもほぼ全曲同じだが、フレージングは饒舌で鮮やか。
ウィル・ヴィンソンのアルトもパッショネイトによく歌う。
リズム隊はやや控えめではあるものの、フロントの二人を引き立てるという意味では、十分いい仕事をしている。
Jonathan Kreisberg(G)
Will Vinson(As, Piano on Track 3)
Rick Rosato(B)
Colin Stranahan(Ds)
Kevin Hays(P)1,5,6,7
1.Wave Upon Wave
2.Until You Know
3.Stella by Starlight
4.Wild Animals We've Seen
5.Being Human
6.From the Ashes
7.Spin, The
8.Peace
9.[Untitled] 隠しトラック