ビトウィーン・トゥ・ワールズ / ジェフ・デンソン、ロメイン・ピロン、ブライアン・ブレイド
ロメイン・ピロンのギターが冴えわたるトリオ作
サンフランシスコのベイエリアを拠点に活動を続けている、ベーシストのジェフ・デンソンが、この作品のリーダーなのだが、サウンド的にはギター中心のトリオなので、ここでご紹介。
ロメイン・ピロンは、現代のフランスのジャズシーンを代表するギタリスト。
ブライアン・ブレイドは、ウェイン・ショーターやハービー・ハンコックのほか、ボブ・ディランらとも共演を重ねてきた辣腕ドラマー。
そのトリオとしての1作目が本作で、全10曲のうち、デンソンとピロンが5曲ずつ持ち寄った格好だ。
演奏は全体に、知的でクールで洗練されていて、熱く滾る印象はない。
メンバー全員がずば抜けた技量の持ち主なので、インタープレイは高度に入り組み、かつ繊細で陰影に富む。
決して派手なクライマックスはないのだが、曲展開の中でのツボの抑え方が非常に巧みなので、ここぞという瞬間に放たれる音の鮮やかさに、たびたび息を飲む。
ぜひ、このメンバーでの2作目を期待したい。
⇒2022年に同じメンバーで『Finding Light』がリリースされた
Jeff Denson (double bass)
Romain Pilon (guitar)
Brian Blade (drum set)
1. Sucré (7:30)
2. Song of a Solitary Crow (6:44)
3. En Trois Temps (6:15)
4. Génération (7:23)
5. Nostralgic Farewell (4:44)
6. Listen Up (6:28)
7. Madrid (5:36)
8. Lost and Found (6:03)
9. Between Two Worlds (6:19)
10. Azur (5:31)