ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Between Two Worlds / Jeff Denson, Romain Pilon, Brian Blade (2019)

ビトウィーン・トゥ・ワールズ / ジェフ・デンソン、ロメイン・ピロン、ブライアン・ブレイド

Between Two Worlds

Between Two Worlds

  • Ridgeway Records
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ロメイン・ピロンのギターが冴えわたるトリオ作

サンフランシスコのベイエリアを拠点に活動を続けている、ベーシストのジェフ・デンソンが、この作品のリーダーなのだが、サウンド的にはギター中心のトリオなので、ここでご紹介。

ロメイン・ピロンは、現代のフランスのジャズシーンを代表するギタリスト。

ブライアン・ブレイドは、ウェイン・ショーターやハービー・ハンコックのほか、ボブ・ディランらとも共演を重ねてきた辣腕ドラマー。

そのトリオとしての1作目が本作で、全10曲のうち、デンソンとピロンが5曲ずつ持ち寄った格好だ。

演奏は全体に、知的でクールで洗練されていて、熱く滾る印象はない。

メンバー全員がずば抜けた技量の持ち主なので、インタープレイは高度に入り組み、かつ繊細で陰影に富む。

決して派手なクライマックスはないのだが、曲展開の中でのツボの抑え方が非常に巧みなので、ここぞという瞬間に放たれる音の鮮やかさに、たびたび息を飲む。

ぜひ、このメンバーでの2作目を期待したい。

 ⇒2022年に同じメンバーで『Finding Light』がリリースされた

 


Jeff Denson (double bass)
Romain Pilon (guitar)
Brian Blade (drum set)

1. Sucré (7:30)
2. Song of a Solitary Crow (6:44)
3. En Trois Temps (6:15)
4. Génération (7:23)
5. Nostralgic Farewell (4:44)
6. Listen Up (6:28)
7. Madrid (5:36)
8. Lost and Found (6:03)
9. Between Two Worlds (6:19)
10. Azur (5:31)