ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Melody In A Dream / Steve Cardenas (2014)

カルテットでポール・モチアンやモンクの曲に挑んだ4作目。

Melody in a Dream

Melody in a Dream

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メロディ・イン・ア・ドリーム / スティーヴ・カーデナス

前作「West of Middle」から約4年ぶりの新作。これが4作目のリーダー作である。

この人は、初リーダー作以来、「まずトリオありき」というのが演奏の基本形のようで、1、3作目はトリオのみ。
2作目の「Panoramic」はテナーが入っていたが、今回はトランペットを加えてのカルテットだ。が、ペットの出番はあまり多くない。

ドラム、ベースはこれまでとはメンバーが違うし、トランペットのシェーン・エンドスリー(でいいのかな?)はさほど有名ではないみたいで、私も知らないプレイヤーだ。

全10曲のうち、カーディナス作が3曲、バロン作が1曲。

ホレス・シルバーの「Peace」、セロニアス・モンクの「Teo」、ポール・モチアンの「Once Around The Park」「In The Year Of The Dragon」など、けっこう多彩。

4ビートもあれば、ゆったり浮遊する曲もあり、4からフリーに展開する曲もある。

全体におとなしめで知的で整然としていて、ぐいぐい攻めてくる印象はあまりない。

それを物足りなく感じる人もいるだろう。

にしても、カーディナスの饒舌な弾きっぷりはさすがで、スロウにしてもアップテンポにしても淀みなくソツがない。

リズム隊も強靭で駆動力があり、ときどきふわりと漂うギターも、骨太のリズムがあればこその安定感。

ペットは数曲に参加しているのみで、いまひとつ印象は薄いが、先に述べたように全体に大人しめのアルバムなので、彩りを加える意味ではいい演奏だと思う。


Steve Cardenas – Guitar
Thomas Morgan – Bass
Joey Baron – Drums
Shane Endsley – Trumpet

1.Just One More Thing 04:05
2.New Moon 05:55
3.Ode To Joey 06:02
4.Once Around The Park 05:09
5.Broken Time 03:40
6.Street Of Dreams 05:24
7.Subconscious-Lee 03:32
8.Peace 06:46
9.Teo 02:46
10.In The Year Of The Dragon 05:51