ティム・フィッツジェラルズ・フルハウス / ティム・フィッツジェラルド
ウェスを敬愛する新人の注目作
シカゴを拠点に活動するギタリストの、これがデビュー作。
新人とはいえ、マカヤ・マクレイヴンやマーキス・ヒルなど、現代ジャズシーンの重要人物との共演経験のある辣腕である。
キャリアのあるジャズファンがこのタイトルを見れば、すぐにジャズ・ギターの巨匠ウェス・モンゴメリーの代表作『Full House』（1962）を思い出すだろう。
ティムはもちろんウェスを深く敬愛しており、熱心な研究家でもあるらしい。
よって、デビュー作も、ウェスゆかりの曲を採り上げた作品になったようだ。
ティムのギターは、いまどき珍しいほどヴィンテージなトーンで、よく歌う。
ウェスぽいフレーズが顔を出すのは当然のこととして、オリジナルと違うのは、やはりセプテット編成ならではのアンサンブル。アレンジも気が利いていて、良い。
ペット、テナー、アルトは絡んでよし、ソロでもよしで、聴きごたえは十分。
アメリカでも好評を得ているようだ。
Tim Fitzgerald - guitar
Tom Vaitsas - piano
Christian Dillingham - bass
George Fludas - drums
Victor Garcia - trumpet
Chris Madsen - tenor saxophone
Greg Ward II - alto saxophone
1. S.O.S
2. Four On Six
3. Far Wes
4. Cariba
5. Jingles
6. Mr Walker
7. Fried Pies
8. While We're Young
9. Twisted Blues
10. Twisted Blues
