ケニー・バレル27歳、ジョン・コルトレーン31歳の快演
ケニー・バレル&ジョン・コルトレーン / ケニー・バレル
タイトルだけみるとデュオアルバムみたいだが、ケニー・バレル&ジョン・コルトレーンの二人をフロントにしたクインテット編成でのアルバム。
リリースは63年だが録音は58年で、けっこうインターバルが開いての登場だった、
録音時、ケニー・バレルは27歳、ジョン・コルトレーンは31歳と若い。
コルトレーンはマイルス・デイヴィスのグループにいて、グイグイ頭角を現していた時期だが、バレルはまだ新人の域。
ではあるが、リリース時にはかなり名を上げていた。
内容は基本バップで、軽快でスインギーな演奏が楽しめる。
リズム隊が強力で、ピアニストがトミー・フラナガン、ベースにはポール・チェンバース、そしてドラムスにはジミー・コブと、名盤請負人のような凄腕が揃った。
彼らの緩急自在な演奏も聞き物だが、やはり主役はフロントの二人。
ケニー・バレルはシングルトーン、コードワークともに巧みで、やや硬さは見えるが、端正かつブルージーな彼の持ち味が出ている。
コルトレーンの音はどこまでも野太く気高く、特にバラードの雄弁さには唸らされる。
全体で37分半は、今の感覚では短く感じるが、聞き所の多いアルバムだ。
1.Freight Trane
2.I Never Knew
3.Lyresto
4.Why Was I Born
5.Big Paul
Guitar – Kenny Burrell
Saxophone – John Coltrane
Bass – Paul Chambers
Drums – Jimmy Cobb
Piano – Tommy Flanagan