フリーダム / アルベア
ランディ・ブレッカーが参加した、オーストラリアのギタリストの快作
アルベアこと、Albert Dadonは、1957年にモロッコで生まれ、イスラエルとフランスで育ち、1983年にオーストラリアのメルボルンに移住した。
ジャズギタリストとして10枚以上のリーダーアルバムがあるが、オーストラリアとしては実業家としても有名で、ファンド管理および不動産開発会社であるUbertas Groupのエグゼクティブ・チェアマンを努めている。
また、長年にわたりメルボルン・ジャズ・フェスティバルのディレクターを務め、オーストラリア・ジャズ・アワードの議長に就くなど、オーストラリア・ジャズ界の重鎮としての顔を持つ。
初のリーダー作は2012年リリースの『LONG WAY』。
かの名門ENJAからである。
このとき“ワールドデビュー”とされていたから、オーストラリアではもっと早くデビューしていたのかもしれないが、いま彼のオフィシャルサイトを見ても『LONG WAY』が初のアルバムリリースになっている。
アントニオ・カルロス・ジョビンのトリビュート作品を発表するなど、そちら方面の志向もあるようだが、ジャズギタリストとしては正統派の人。
インタビューで、ウェス・モンゴメリー、ラリー・コリエル、ジョー・パスの影響を受けていると語っているが、それは演奏スタイルにも表れている。
本作の作曲はすべて彼か、あるいはピアニストの Phil Turcioとの共作。
先に掲げた先達に倣ったかのようなスタイルで、よくスイングし、よく歌うギターを聞かせている。
オープニングの「Freedom」はアップテンポのサンバで、ランディ・ブレッカーがゲスト・ソロで参加している。
1. Freedom
2. Adues
3. La Fiesta w intro
4. Lost Compass
5. Love is Always
6. Randy Makes me Smile
7. Shimmozle
8. Sketches
9. Sunny Samba
10. New Expectations
