ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Within this Stone / Ziv Ravitz and Lionel Loueke (2022)

現代ジャズ屈指のドラマーとギタリストによるデュオライヴ

ウィズイン・ディス・ストーン / ジヴ・ラヴィッツ&リオーネル・ルエケ

イスラエル出身、現在はニューヨークジャズシーン屈指のドラマーである、ジヴ・ラヴィッツ。

ハービー・ハンコックに見出されたベナン出身の天才ギタリスト、リオーネル・ルエケ。

この二人による双頭名義によるデュオ作品なのだから、期待して当然で、期待を上回るのもまた当然。

ライヴ録音であり、おそらくは簡単なテーマを決めただけの半即興演奏なのだろう。
その丁々発止の掛け合いの自由度の高さと緊張感には息を飲む。

とはいえ、二人だけの世界に没頭して、観客を置き去りするようなことはなく、巧みな緩急で空間を支配しつつ観客を煽り、のめりこませる。

ドラムとギターだと、聞く前には地味なイメージを抱くが、実際にはリオーネル・ルエケのエフェクター使いは巧みでヴォイスも聞かせており、ジヴ・ラヴィッツもタンバリンなどでアクセントを加えていて、彩りは鮮やか。

こうしたエフェクターによる効果などを巧みに捉えた録音も素晴らしい。

 

Lionel Loueke (g, voice)
Ziv Ravitz (ds)

1. Chant 
2. Shadows on the Wall 
3. Pierre Aussane 
4. Malika 
5. In 2 It 
6. Lullaby for Emma 
7. Aziza's Dance 
8. Vi Gnin