耳あたりの心地よいスムーズジャズだが、やや淡白な印象
アンストッパブル / アダム・ホーリー
アダム・ホーリーはアメリカ・オレゴン州ポートランド出身のギタリスト/プロデューサー。
幼少期からギターを始め、南カリフォルニア大学で音楽博士号を取得。
モーリス・ホワイトに見出され2016年にアルバム・デビューを果たした。
リーダーアルバムは、クリスマスアルバムを含め、これが6作目である。
日本での知名度は今一つな感じだが、アメリカのスムーズジャズの分野では人気の高い人で、本作のチャートアクションも良いようだ。
確かにサウンドは適度に洗練され、メロはキャッチーで、まろやかなギターの響きは耳に心地よい。
1980年前後のフュージョンブーム全盛期にはよくあったよなあこんなアルバム、という印象で、当時のリー・リトナーの作品を思い出したりもする。
攻めてくるタイプの音楽ではないとわかってはいるが、それにしても当たり障りがなさすぎるというか、どうにも薄味である。
曲の大半がミディアムテンポで、全体としてやや単調だし、ドラムの大半はマシンの打ち込みだろうけど、こちらも淡々として躍動感に乏しい。
スムーズジャズとしての商品性は高いとは思うが、もうひと工夫して欲しかったというのが、正直なところだ。
上記は辛口なコメントになってしまったがライヴは躍動感があって良い。
アルバムもコンボで演ったほうが良かったのではと...
1.Unstoppable
2.Up on It
3.Absolute Love
4.Uptiop
5.Best Part
6.Sanctify
7.Fly By
8.Soul Vibe
9.Heavier Things
10.Yearning for Your Love