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JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Triple Play / Oz Noy (2024)

ファンキーでイケイケなギターフュージョンが堪能できるトリオでのライヴ作

Triple Play [日本語解説付] (AGIPi-3788)

Triple Play [日本語解説付] (AGIPi-3788)

  • アーティスト:Oz Noy
  • インパートメント
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トリプル・プレイ / オズ・ノイ

オズ・ノイはイスラエル出身。

1999年にニューヨークに渡り、プロのギタリストとして活動を開始。自身のバンドを率いてライヴハウス等で演奏する一方、セッションミュージシャンとして身を立て、クリス・ボッティ、ジェフ・ワッツ、マイク・マイニエリらのジャズ作品のほか、トニー・ブラクストン、フィービー・スノウらポップス系のレコーディングにも参加。

そんなキャリアだから、ジャズ、ファンク、R&B、ロック、ブルースなど何でも弾けちゃう人で、ブルージーでノリのいいプレイが持ち味だ。


本作は、2022年12月メリーランドで行われたトリオでのライヴパフォーマンスを収録。

リズム隊が非常に強力で、ドラムはパーラメント/ファンカデリックやジョン・スコフィールド・バンドでの活躍で知られるデニス・チェンバース。

ベースはイエロージャケッツやジン・チのメンバーとしても著名な、6弦ベースの練達ジミー・ハスリップ。

全10曲で、モンクの「Bemsha Swing」、パーカーの「Billie's Bounce」を除いては、オズ・ノイのオリジナルだ。


全体として、ファンキーなフュージョンで、イケイケでエネルギッシュな演奏が満載。

「ブロウ・バイ・ブロウ」や「ワイアード」のころのジェフ・ベックを思わせたりもする。

オズ・ノイのギターはアタックが強くキレが良いし、デニチェンも昔ほどではないにせよ十分にパワフル。
この二人に比べると、ジミー・ハスリップはおとなしめだが、随所でセンスのいい小技を繰り出しつつ、良いソロを聞かせている。

とはいえ、ただただ突っ走るだけではなく、かの定番曲「Billie's Bounce」を、ホントにこの曲か?と戸惑うほどスロウなブルースでやったりなど、アイデアも豊か。

ライヴなのでちょっと長めの演奏が多いが、1曲の中での展開の緩急のつけどころも上手い。

臨場感たっぷりの録音も良くて、これはなかなかの秀作だと思う。

 


おじさん3人で絵的には地味だが、音はカッケー。

 

 

1. Zig Zag 
2. Groovin' Grant 
3. Bemsha Swing 
4. Boom Boo Boom 
5. Billie's Bounce 
6. Snapdragon (Or Noy) 
7. Chocolate Soufflé (Oz Noy)
8. Looni Tooni (Oz Noy) 
9. Twice In A While (Oz Noy) 
10. Twisted Blues (Oz Noy) 


Oz Noy (g)
Dennis Chambers (ds)
Jimmy Haslip (b)