正統派の中堅ギタリストによるグレッグ・ヒル作品集
ザ・ドア・イズ・オープン:ザ・ミュージック・オブ・グレッグ・ヒル / ランディー・ナポレオン
ウェス・モンゴメリーやグラント・グリーンらを思わせる、正統派のヴィンテージな演奏を持ち味とする中堅ギタリスト、ランディー・ナポレオン。
彼が、中西部で活躍するジャズ・コンポーザー、グレッグ・ヒルの作品に焦点を当てたのが本作だ。
グレッグ・ヒルは伝統的なイディオムとコンテンポラリーなスタイルを絶妙にブレンドするのが持ち味で、トロンボーンのトッププレイヤーであるマイケル・ディーズも、2023年、グレッグを採り上げたアルバム『The Other Shoe: The Music Of Gregg Hill』をリリースしている。
演奏者にとっては、挑戦しがいのあるコンポーザーなのだろう。
本作ではランディー・ナポレオンの特徴であるハートウォームなトーンと流麗なフレージングが堪能でき、正統派のジャズギターが好きな人は、十分に満足できる仕上がり。
ただ、ギターばかりが前面に出ているわけではなく、ヴォーカル入りの曲あり、3本のホーンを活かした曲ありとバラエティ豊かで飽きさせない。
決してイマドキの新しい音楽ではないけれど、米国ではけっこう好評のようで、JAZZ WEEKのチャートでは、27位にランクインしている(2024年3月)。
Randy Napoleon - guitar
Aubrey Johnson - vocals
Rick Roe - piano
Rodney Whitaker - bass
Lucas Lafave - bass
Quincy Davis - Drums
Anthony Stanco - trumpet
Walter Blanding - tenor sax
Andrew Kim - trombone
1. The Lost Tune
2. The Door is Open
3. Escape to Cat Island
4. Motel Blues
5. Spa-Teneity
6. April Song
7. The Last Pop Tune
8. Skyline
9. Triple Play