ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Metal Fatigue / Allan Holdsworth (1985)

メタル・ファティーグ / アラン・ホールズワース

1980年代を代表するフュージョン・ギターの快作

アラン・ホールズワースの代表作であり、80年代で最も重要なフュージョン・アルバムだと評価する声もある。

ぶっちゃけ、そこまでのクオリティだとは思わないが、アラン・ホールズワースの魅力が存分に発揮された作品であることは確かだ。

フュージョン・ギター好きならご存知の通り、彼はかなりロックぽい演奏が特長で、本作でもその持ち味は全開。

いまひとつアルバムとしてのトータリティに欠けるが、言い換えればバリエーションが豊かで、テクニカルで切れ味のある演奏を、圧倒的な推進力で聴かせてくれる。

前作でワーナーとの契約が切れ、ロサンゼルスの新興レーベルEnigmaと契約してリリースした初の作品だ。

実績あるアランに対して、レーベル側はほとんど注文をつけなかったそうで、やりたかったアイデアをあれこれ目一杯詰め込んだ結果が、この作品にあらわれたのだろう。

ハードめのプログレッシブ・ロック、例えばブラフォードやUK、ブランドXらに近いものがあり、そのあたりのサウンドが好きな人にもおすすめできる。

 

1.Metal Fatigue
2.Home
3.Devil Take The Hindmost
4.Panic Station
5.The Un-Merry-Go-Round (In Loving Memory Of My Father)
6.In The Mystery

Allan Holdsworth (guitar)
Paul Williams, Paul Korda (vocals)
Alan Pasqua (keyboards)
Jimmy Johnson, Gary Willis (bass)
Chad Wackerman, Mac Hine, Gary Husband (drums)