2つの異なる編成のユニットで多様な世界観を示した意欲作
アスク・フォー・カオス / ギラッド・ヘクセルマン
イスラエル出身、現在はNYを拠点に活躍中のギラッド・ヘクセルマン、6作目のリーダー作。
自ら設立したレーベルHexophonic Musicからの第一弾アルバムである。
インタビューで「これで制約を乗り越えることができた」といった趣旨の発言をしている。
過去作でもけっこう自由にやってきたような印象も受けるが、参加メンバーとかリリースのタイミングとか、何よりもアルバムのコンセプトとか、なんらかの「制約」はあったのだろう。
そこからの「解放」は、従来のメンバーを一新するばかりでなく、本作では2つのまったく異なるユニットで演奏していることに現れているのかもしれない。
一つはベースのRick RosatoとドラムのJonathan PintonによるgHex Trio。
もう一つはキーボードのAaron ParksとドラムのKush AbadeyによるユニットZuper Octave。
つまりはベースとキーボードが入れ替わったかたち。
アルバム全体として、基本はこれまで通りのコンテンポラリー路線だが、gHex Trioは、フォーキーというかオーガニックな印象あり。
対して、Zuper Octaveはエッジの効いたエレクトリックなサウンドデザインで、かなり尖った感じ。
さまざまなアイデアを織り込もうとした結果、こうした2つの編成になったということだろう。
メンバーの中では、コンテンポラリージャズシーン屈指の才人であるAaron Parksの存在が光る。
こうした異なる編成の場合、演奏曲の並びをアルバム前半後半で大きく分けたりしがちだが、本作ではほぼ交互。
それでいてアルバム全体としてはシームレスな印象なのが面白い。
Gilad Hekselman (g)
gHex Trio:Rick Rosato (b)、Jonathan Pinson (ds) on tracks 3,6,8,10 <+>
ZuperOctave:Aaron Parks (p/keys)、Kush Abadeyb (ds/pads) on tracks 2,4,5,7,9 <*>
1. Prologu00001101
2. Vblues (*)
3. It Will Get Better (+)
4. Tokyo Cookie (*)
5. Stumble (*)
6. Milton (+)
7. Home To You (*)
8. Little Song For You (+)
9. Clap Clap (*)
10. Do Re Mi Fa Sol (+)
