井上銘率いるカルテットに、メロトロン、落語まで加えた意欲作
ジ・エレメンツ / ステレオ・チャンプ
日本の若手ジャズギタリストの筆頭格、井上銘率いるカルテットの3枚目のアルバム。
井上以外のメンバーも辣腕揃いで、非常にアグレッシブな演奏が持ち味。
本作は、これまでより曲想の振り幅がぐっと広がった感じ。
そもそも、やろうと思えば何でもやれちゃう人たちなので、ジャズはもちろん、R&B、テクノ、ハードロック、プレグレなどの要素がふんだんにミックスされ、アレンジも鮮やか。
ツェッペリンの「Misty Mountain Hop」をカヴァーしているが、最初は何の曲だがわからなかったほど斬新な解釈とアレンジだ。
全体としての聞きどころはやはり、駆動力の高いリズム隊に煽られるような、井上、類家の鋭角的なソロだが、ゲストにメロトロンの高橋佳輝、さらには落語家の春風亭昇咲を迎えるなど、一般的なジャズカルテットでは満足しない貪欲さがうかがえる。
01. Sprinter
02. O.I.C II
03. REWAY
04. What You Want
05. Skiprope
06. O.I.C
07. Misty Mountain Hop
08. Nostalgia
09. Strawberry Island
10. POLYGON
井上銘（gt）
類家心平（tp）
渡辺翔太（pf,synth,key）
山本連（b）
福森康（ds）
【guest】
二階堂貴文（per）
高橋佳輝（mellotron）
春風亭昇咲（rakugo）
