ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Resonance / John Hart (2023)

在NYの凄腕が、オルガントリオ+テナーで滋味豊かに

レゾナンス / ジョン・ハート

ジョン・ハートは、1961年アメリカ・ヴァージニア州生まれで、長らくニューヨークを拠点に活躍するジャズギタリスト。

1990年代にBLUE NOTEからデビュー。

米ジャズ情報サイトAll About Jazzによれば、これまでのリーダー作は8枚と決して多くはないが、オルガニストのジャック・マクダフとの16年間の共演を含め、サイドマンとして100枚以上のCDに客演している凄腕だ。

本作は、テナーのリッチ・ペリー、B-3 ハモンドオルガンのブライアン・シャレット、ドラムにスティーヴ・ジョンズを迎えたカルテット。

ベースはいないが、ボトムはオルガンが支える体で、オルガントリオ+テナーと捉えたほうが実態の演奏に近い。

この人はメインストリームが基本で本作もそうだが、一方フリーありブルースありファンクありと、縦横無尽になんでも弾いちゃう無双ぶり。

しかし、ゴリゴリ攻めてくる感じはなく、ハートフルな音色が心地良い。

他のメンバーもツボ抑えた演奏で、派手さは控えめ、滋味豊かなオトナのジャズという印象だ。

全9曲のうち5曲がオリジナルで、7曲目の「Pinocchio」は、ウエイン・ショーターの曲。

私はショーターが非常に好きなので、この選曲は嬉しかった。


John Hart (guitar)
Rich Perry (tenor saxophone),
Brian Charette (B3 hammond organ)
Steve Johns (drums)

 

1 Resonance
2 Sun King
3 Spring Is Here
4 Act Riot
5 For All We Know
6 Things
7 Pinocchio
8 I'll Get By
9 Peregrine