ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Level One / The Eleventh House with Larry Coryell (1975)

ラリー・コリエルが率いたジャズ・ロックグループのセカンド

Level One -Reissue-

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レベル・ワン  / ザ・イレヴンス・ハウス

イレブンスハウスの1973年の結成当時には、ランディ・ブレッカーも在籍、というか中心メンバーだったが、ファーストアルバムに参加したのみで脱退。

本作はメンバーが交代してのセカンドアルバムになる。

アルフォンス・ムゾーン(ドラムス)、ジョン・リー(ベース)、マイク・マンデル(キーボード)、マイケル・ローレンス(トランペット)という腕利きが揃い、実に痛快で切れ味のいいジャズ・ロックを聴かせてくれる。

同じくジャズ・ロックの範疇に入ることから、ジョン・マクラフリン率いるマハビシュヌ・オーケストラと比較評価されることが多く、コリエルも意識はしていただろうけれど、目指す方向はけっこう違う。

マハビシュヌはインド音楽の影響が顕著で、宗教色が強いというか哲学的な陰影があるが、イレブンはもっと明るく陽性でキャッチーで、日本人が思うところのアメリカっぽい印象だ。

コリエルのギターは、音の一粒一粒の輪郭が明確で、フレージングも多彩。

アルフォンス・ムゾーンの重いドラムを軸したアンサンブルもエネルギッシュで緩急に富み、聴き応えがある。

また、タイトル曲のみ12弦ギターでスティーブ・カーンが参加している。

ジャズ・ロックの秀作のひとつに数えていいと思うが、マハビシュヌやウェザー・リポートに比べ、このイレブンハウスが語られる機会はずいぶん減っているような印象を受ける。

コリエルが他界した2017年からもう8年なので、やむを得ない部分もあるが、70年代のジャズ・ロックを語るには欠かせない作品だと思う。

 

1 Level One
2 The Other Side
3 Diedra
4 Some Greasy Stuff
5 Nyctaphobia
6 Suite
  Entrance/Repose/Exit
7 Eyes Of Love
8 Struttin' With Sunshine
9 That's The Joint

 

Larry Coryell – guitar
Michael Lawrence – flugelhorn, trumpet
Mike Mandel – keyboards
Steve Khan – 12-string guitar on "Level One"
John Lee – bass guitar
Alphonse Mouzon – drums, percussion