ブルーノート時代に確立したサウンドを、当時のメンバーで再び探求した傑作
パスト・プレゼント / ジョン・スコフィールド
タイトルの「Past Present」(過去 現在)が、このアルバムのコンセプトをストレートに示している。
1990年代にブルーノートで活動を共にしたメンバーが、約20年ぶりに再集結。
レーベルが掲げたキャッチコピーが
John Scofield Update His Early-'90s Quartet である。
フュージョン、ファンクなどにも挑戦し数々の実績を残してきたジョンスコが、ストレート・アヘッドなジャズのフォーマットに戻り、熱くエネルギッシュな演奏を聴かせてくれる。
厳密にいえばベースのラリー・グレナディアは90年代のメンバーではないが、「同窓会」にこだわらず新鮮な息吹を吹き込みたかったのかもしれない。
全曲のオリジナル、6曲目「Get Proud」だけが16で、あとはすべて4ビート。
ジョンスコは、彼ならではのやや歪んだトーンでブルースやロックのフィーリングを漂わせながらも、洗練されたボイシングとフレージングでコンテンポラリージャズの奥行きを示す。
ジョー・ロヴァーノの出番はかなり多くて、適度にリラックスした歌心のあるプレイが素晴らしい。
テーマのギターとのユニゾンも、長年の仲間ゆえの気心の合い方がこちらにも伝わってきて、聴いていて心地よい。
リズム隊は、フロントの二人を引き立てつつアンサンブル全体を巧みに駆動させ、こちらもコンテンポラリージャズの良きお手本のようなプレイ。
ジャケ写のジョンスコの顔はやや沈鬱だが、中身はきわめてポジティブで、このメンツで演奏することの喜びにあふれているように聞こえる。
ジャズメディアからの評価も非常に高く、ジョンスコのキャリアの中ではじめてグラミーのBest Jazz Instrumental Albumを受賞している。
動画はアルバムのティーザー。
1 Slinky
2 Chap Dance
3 Hangover
4 Museum
5 Season Creep
6 Get Proud
7 Enjoy the Future !
8 Mr. Puffy
9 Past Present
John Scofield (g)
Joe Lovano (ts)
Larry Grenadier (b)
Bill Stewart (ds)
