グリーン・イズ・ビューティフル / グラント・グリーン
グラント・グリーン、ファンク期の名盤
近年、レア・グルーヴ・シーンで再評価されるようになったグラント・グリーン。
その対象となっているのは、70年代初めにブルーノートからリリースした作品たちで、その初っ端『Carryin' on 』に続くのが本作。
ジャズ・ファンク時代のグラント・グリーンの代表作である。
全5曲中、プーチョ&ラテン・ソウル・ブラザーズの音楽監督でもあったキーボード奏者のニール・クリーキーの曲が2曲、ほか3曲はジェイムス・ブラウンの「Ain't It Funky Now」、ビートルズ「A Day In The Life」などロック、R&Bの有名曲のカヴァー。
つまりオリジナルは1曲もない。
こういう選曲は、セールスを上げるためにレコード会社が打ち出した戦略でもあるのだが、じゃあ無理やりやらされているのかいうと、そんな印象は皆無。
カヴァーであるものの、完全に自分のものとして弾きまくっている。
メロウに歌うギターも素晴らしいが、やはり聞きものはイケイケのファンキーなアドリブの数々。
「A Day In The Life」も、テーマのメロディはわりと普通に演奏しているが、ソロになるともろジャズ・ファンクで、もはや曲がなんだかわからない。
だからこそ良いのである。
01.Ain’t It Funky Now
02.A Day In The Life
03.The Windjammer
04.I’ll Never Fall In Love Again
05.Dracula
Grant Green – Guitar
Claude Bartee – Tenor Saxophone
Blue Mitchell – Trumpet
Emanuel Riggins – Organ
Earl Neal Creque – Organ on Track 03
Jimmy Lewis – Bass
Leo Morris (a.k.a Idris Muhammad) – Drums
Richard Lendrum – Bongos
Candido Camero – Congas