イギリスの気鋭ギタリストがエジプトでの体験を元に制作
ダハブ・デイズ / ロブ・ラフト
イギリスのギタリスト、ロブ・ラフトは1993年生まれ、30歳を過ぎたばかりの若手プレイヤーだ。
2017年『Riser』（別記事あり）でアルバムデビューを果たし、2020年にセカンド『Life is the Dancer』（別記事あり）をリリース。
それに続くサードが本作である。
彼はカイロで開催されたフェスティバルに出演した後、コロナの影響でエジプトに足止めされ、そのまま現地で過ごしたという。
タイトルにあるDahabは、そのときに滞在した街の名前。
そこで得たインスピレーションがこのアルバムのベースにあるようで、なるほど、中東、アフリカなどの影響がほのかにうかがえる。
この世代のギタリストの中では屈指の辣腕だから、2曲めのタイトル曲のように派手に切り込んでくるソロはお手の物で、聞きどころは十分。
一方で彼は作編曲家としても優秀な人なので、エイフェックス・ツインの『Flim』をオーガニックにアレンジしたり、デューク・エリントンの『African Flower』をメランコリックに仕上げたり、彩り豊かだ。
ゲストパーソネルに「Amika」とあるのは、弦楽四重奏団の名前で4曲に参加。
これももちろんロブのアイデアだろう、本作に蠱惑的な響きを添えている。
Personnel:
Rob Luft Guitar
Joe Wright Tenor Saxophone
Joe Webb Piano & Hammond Organ
Tom McCredie Bass Guitar
Corrie Dick Drum Kit & Percussion
Guest Personnel:
Alice Zawadzki Vocals & Violin (Tracks 1,5 & 9)
Byron Wallen Trumpet (Tracks 5 & 10)
Steve Buckley Alto Saxophone, Penny Whistle (Tracks 5 & 8)
Amika (Tracks 2, 4, 6, 9)
1. Be Water,My Friend
2. Dahab Days
3. Daylight Saving Time
4. Dreamworld
5. Bliss Out
6. Flim
7. African Flower
8. Sunshine Music
9. Endless Summer
10. Lamma Bada Yatathanna
