虚無からの飛翔 / ジョン・マクラフリン&マハヴィシュヌ・オーケストラ
第1期マハヴィシュヌ・オーケストラ最後の作品にしてライヴ作
1970年代前半のジャズ・ロックを牽引した、超絶技巧集団であるマハヴィシュヌ・オーケストラ。
中心人物であるジョン・マクラフリンのほか、キーボードのヤン・ハマー、ドラムのビリー・コブハムら、一癖ある辣腕が揃い、1971年『The Inner Mounting Flame』で衝撃的なデビューを飾った。
彼等の初のライヴアルバムが本作で、1973年8月、ニューヨークのセントラル・パークで行われたフェスでの演奏である。
バンドは1973年12月に一旦解散したので、本作がオリジナル・メンバーによる最後のアルバムとなった。
どの曲も長尺で、各メンバーのテクニックの応酬は聞き所満載だが、ど派手だった、先行2枚のスタジオ作と比べると、やや地味。
マクラフリンがインド音楽に傾倒しはじめたからでは、との指摘もある。
おまけに全部、新曲なのである。
実は3枚目のスタジオアルバムも、この時期に収録されていたのだが、何故かお蔵入りになり、なんと26年後の1999年に発掘されリリースとなった。
その収録曲のうちの3曲は、この73年のライヴ盤に収録されている。
つまり、そもそもは新作アルバムとして、この時期に出るはずだったのが、ライヴのお披露目だけで終わっていたのである。
1.Trilogy
2.Sister Andrea
3.Dream
John Mclaughlin /guitar
Jan Hammer / piano
Jerry Goodman / violin
Rick Laird / bass
Billy Cobham / drum