Things Eternal / Dan Wilson (2023)

ビートルズ、スティングからハンコックまで一級品のアレンジと演奏。

Dan Wilson / Things Eternal [CD] [Import]

シングス・エターナル / ダン・ウィルソン

ダン・ウィルソンは、オハイオ州生まれ。

地元の音楽シーンで活動していたところ、ハモンド・オルガン・マスターとして知られるジョーイ・デフランセスコの目に止まり、彼のグループに参加。

アルバムでいうと『Trip Mode』（2015年）、『Project Freedom』（2017年）などでキレのある演奏を聞かせ注目を集めた。

ウエス・モンゴメリー、チャーリー・クリスチャン、ジョー・パス、ジョージ・ベンソンらから影響を受けているそうで、なるほどダンの音色も奏法も、王道感のある正統派だ。

ジョーイ・デフランセスコの死、父親が脳卒中で倒れるなどの不幸が続くなか、追悼を込めて本作を制作したらしく、タイトルからもその意志が伺える。

しかし、冒頭はジョーイからのヴォイスメールで始まるものの、アルバム全体に喪失感や沈鬱さはあまりない。

ビートルズ、スティーヴィー・ワンダー、スティングといったポップスから、マッコイ・タイナー、フレディ・ハバード、マイケル・ブレッカー、ハービー・ハンコックらの名曲までがズラリと並び、いずれもアレンジがよく練られていてアイデアも豊か。

スウィンギーなグルーヴ、洗練度の高いハーモニー、ツヤと疾走感のあるソロ、いずれも一級品だ。

クリスチャン・マクブライドが共同プロデュースで参加している。

Dan Wilson(guitar)
Glenn Zaleski(fender rhodes)
Brandon Rose( bass)
David Throckmorton(drums),
Theron Brown(organ on Tracks 11, 12)
Nigel Hall(vocals on Track 12)
Durrell Legrair(vocals on Tracks 8, 12),
Tommy Lehman(vocals on Tracks 8, 12)
Jessica Yafanaro(vocals onTracks 6, 8,12)

1.Sticology 6:20
2.Since A Hatchet Was A Hammer 5:02
3.Eleanor Rigby 5:57
4.For Tomorrow Bass Intro 1:44
5.For Tomorrow 9:33
6.Things Eternal 5:05
7.Bird Like 5:15
8.Smile Please 5:13
9.Tell Me A Bedtime Story 7:24
10.Pilgrimage Intro 2:17
11.Pilgrimage 6:29
12.Let Your Soul Be Your Pilot 6:00