これぞバップ!な演奏が堪能できる、ピアノ、ベースとのトリオ作
ザ・スウィンギング・ギター・オブ・タル・ファーロウ
1950年代に最も活躍したジャズギタリストの一人、タル・ファーロウ。
多作な彼のアルバムの中で、ベストに挙げる人も多いのが、名門ヴァーヴからリリースされたトリオでの本作だ。
ギタートリオというと、現代ではギター、ベース、ドラムを反射的に思い浮かべるが、ここではドラムはおらずギター、ベース、ピアノの3人で、この時期においては標準的な編成である。
内容は、これぞビバップと言わんばかりの演奏のオンパレで、タルの疾走感のあるスリリングなライン取りは圧巻。
アート・テイタムやチャリー・パーカーのギター版とも称されるが、ここでのパーカー作「Yardbird Suite」の鮮やかなこなし方を聞けば、大いに頷ける。
タルのギターはピッキングが非常に正確で、速弾きでも音の輪郭がくっきり鮮やか。
ギブソンES-350の硬く芯のある音は、いかにも<木の箱が鳴っている>感が明瞭に感じられ、今の基準で言えばやや武骨ではあるが、これぞジャズギターのヴィンテージな味わいと思える。
エディ・コスタ(p)、ヴィニー・バーク(b)とのコンビネーションもよく、緩急の効いた掛け合いが楽しげで、聞いていて心地よい。
オリジナルは7曲で、CD化に際して4曲追加されたが、7曲でのCDもあるのでご注意のこと。
Taking A Chance On Love
Yardbird Suite
You Stepped Out Of A Dream
They Can't Take That Away From Me
Like Someone In Love
Meteor
I Love You
Piano – Eddie Costa
Bass – Vinnie Burke
Guitar – Tal Farlow
Supervised By – Norman Granz
Recorded 1956.
