日本のフュージョンシーンを牽引した二人のデュオ・ライヴ
1970年代半ば、日本のフュージョン・シーンの黎明期において、先駆的な役割を果たした、深町純と和田アキラ。
80年代に入ると伝説のバンドKEEPで共演し、バンド活動と並行しながら、キーボードとギターによるデュオセッションも行っていた。
その公式な音源は長い間リリースされることはなかったが、なんと2005年12月に初めての デュオアルバム『Digit Cafe』をリリース。
その数ヶ月後の2006年2月19日に四国大学音楽ホールでライヴが行なわれており、その音源が近年になって発掘された。
それが本作である。
二人ともテクニックはもちろん超一流であり、かつ発想力に秀でているので、次にどんなフレーズが飛び出してくるのか、とてもスリリング。
寄り添う部分もあれば、まるで果たし合いのような技の応酬もあって、聴き応えがある。
なお、深町純は2010年11月に、和田アキラ2021は年3月にそれぞれ永眠している。
年齢は深町が10歳上だが、享年は二人とも64である。
早すぎる永眠が、改めて惜しまれる。