ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

More Amor-A Tribute To Wes Montgomery / Chicago Jazz Orchestra feat. Bobby Broom (2025)

ダイナミックで華のあるオケと洒脱なギターでウェスをトリビュート

モア・アムール ア・トリビュート・トゥ・ウェス・モンゴメリー / シカゴ・ジャズ・オーケストラfeat.ボビー・ブルーム

ギターが主役のジャズアルバムとしては、2025年前半最大のヒット作。

JAZZWEEKのチャートでは1位を記録した(2025年5月)。

タイトル通り、ウェス・モンゴメリーへのトリビュート作品で、「Four On Six」など彼の代表曲を中心に採り上げており、シカゴ・ジャズ・オーケストラのダイナミックで華のある演奏と、ボビー・ブルームの洒脱なギターが堪能できる。

ボビー・ブルームはかねてからウェスへの敬意を示しており、このアルバムは彼の念願がかなった作品とも言える。

ウェスへのトリビュートであるから、演奏もアレンジもヴィンテージな響きではあるものの、決して懐古的な味わいばかりではなく、ブルームの演奏は都会的で洗練度が高い。

アップテンポでも熱くなりすぎずどこかクールに響く彼の持ち味が、ここでも発揮されている。

スロウなど一部の曲では、ややオケの音数が多すぎるのではという印象もあるが、これは個人的な好みの問題。

全編を通してアレンジは非常によく練られていて、ダイナミックで陰影に富む。

曲によってベイシーぽかったりするのは、実際には共演したことないウェスとベイシーオーケストラがもし一緒にやってたら?という夢を自分たちなりにカタチにしてみたのだろう。

あるレビューに「ベテランのジャズ愛好家だけでなく、初心者にもおすすめできる」という趣旨のコメントがあったが、なるほど、非常にとっつきやすく耳馴染みがいいし、かつ奥が深い。

ブルームの前作『Jamalot』(別記事あり) は、スティービー・ワンダーやビートルズの曲を採り上げた、スムーズジャズ的な味わいで、それはそれで悪くはないのだが、個人的には本作のような王道で勝負してほしいギタリストだ。

 

 

1 Road Song    5:55
2 What The World Needs Now Is Love    5:51
3 Four On six    5:19
4 West Coast Blues    7:46
5 Somewhere    6:13
6 More, More, Amor    4:11
7 Fried Pies    6:41
8 Baubles, Bangles and Beads    4:59
9 Dreamsville    5:14
10 Boss City