ミッドナイト・ブルー / ケニー・バレル
都会の夜を感じさせる、ブルージーでメロウなジャズギターの傑作
ケニー・バレルの名声を揺るぎないものにした、ジャズギターの傑作であり、ジャズ史上に輝く逸品。
タイトルと演奏内容とジャケットデザインが、これほど見事にマッチしたアルバムは、そうはない。
採り上げているのはブルースばかりなのだが、決して泥臭くはなく、洗練されていてメロウ。
都会の夜を思わせるまさに”ブルー”空気感をたたえている。
ケニー・バレルのギターは音に色気があり、流麗でホーンライクなソロは絶品。
テナーのスタンリー・タレンタインもよく歌っているし、コンガのレイ・バレットも非常に心地よいグルーヴを与えている。
全編、無駄と思える音がひとつもない名演だが、なかでも印象的なのは1曲目の“Chittlins Con Carne”。
ブルースではあるのだが、コンガのアクセントが聞いていて、ちょっとラテンぽい印象になっている。
本作が初披露だが、以後のバレルの代表曲のひとつになり、多くのギタリストがカヴァーしている。
なお、現在流通しているCD、サブスクは9曲収録だが、オリジナルは7曲である。
Guitar – Kenny Burrell
Tenor Saxophone – Stanley Turrentine
Bass – Major Holley Jr.
Drums – Bill English
Congas – Ray Barretto
1.Chittlins Con Carne
2.Mule
3.Soul Lament
4.Midnight Blue
5.Wavy Gravy
6.Gee Baby Ain't I Good To You
7.Saturday Night Blues