レイト・ナイト・ギター / アール・クルー
タイトル通り、夜のやすらぎと癒やしに
温かみのある音色、滑らかで軽やかなフレージング、そして洗練されたアレンジ、これらが揃ったときの琴線に染みる音世界全体がアール・クルーの魅力であって、ギターのテクニックを採り上げてどうこう言っても、あまり意味はない。
その点では、デヴィッド・マシューズ編曲・指揮の洗練されたストリングスをバックに、夜のひとときをテーマにしたこのアルバムは、実にアール・クルーらしい作品といえる。
「煙が目にしみる」という邦題で知られる<1>、ナット・キング・コールのヒット曲<7>など、耳馴染みがあり、郷愁を呼び起こすような選曲も魅力的だ。
どこかのレヴューに「4、5曲目くらいで必ず眠ってしまう」とあったが、たしかに、この安らぎと癒やし感は半端ない。非常に完成度の高いイージーリスニングだ。
もちろんふわふわしただけのヒーリングミュージックではなく、アール・クルーのギターもアレンジもアンサンブルも、丁寧に作り込まれていて、音楽作品としての完成度は高い。
だからこそ、長きわたり、多くの支持を集め続けているのだろう。
1 Smoke Gets In Your Eyes
2 Nice To Be Around (Nice To Have Around)
3 Like A Lover
4 Laura
5 Jamaica Farewell
6 Tenderly
7 Mona Lisa (Edit)
8 Triste
9 Two For The Road
10 Mirabella
11 Lisbon Antigua
12 A Time For Love
13 I'll Never Say Goodbye (The Promise)