ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Talkin' About / Grant Green (1965)

トーキン・アバウト / グラント・グリーン

Talkin About

Talkin About

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白眉はコルトレーンの名前を冠した約12分の熱演

シャープなシングル・トーンが持ち味のグラント・グリーンが、オルガンのラリー・ヤング、ドラムのエルヴィン・ジョーンズという豪華な顔ぶれで放った作品。

「Talkin' About J.C.」「Luny Tune」はラリー・ヤングのオリジナル。

「People」は1964年発表のバーブラ・ストライサンドの代表曲。

あと2曲がスタンダードという、計5曲。

いずれも辣腕3人のキレのいい演奏が炸裂する名演だが、白眉は「Talkin' About J.C.」

J.C.とは、いわずもがな、ジョン・コルトレーンのこと。

エルヴィンはコルトレーン・カルテットのメンバーであり、ラリー・ヤングは“オルガンのコルトレーン”の異名を取る。

コルトレーンの名を掲げて半端なことはやれないのは当然で、その期待を裏切ることなく、ラリーのテーマ、グランドのソロ、ラリーのソロ、エルヴィンのソロと続くダイナミックな展開に、空間の熱量が増していく感じがありありとわかる。

最後にテーマに戻りフェイド・アウトするまで約12分、冒頭のこの曲だけで、お腹いっぱいになりそうだ。

録音は伝説のエンジニアとして語り継がれるルディ・ヴァン・ゲルダー。

グラント・グリーンの代表作であるとともに、60年代半ばのジャズシーンの熱気を記録した一枚と言える。

 

 

1.Talkin' About J.C.    
2.People    
3.Luny Tune    
4.You Don't Know What Love Is    
5.I'm An Old Cowhand