ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Be-Bop! / Pasquale Grasso(2022)

ビ・バップ / パスクアーレ・グラッソ

現代最高峰のギタリストがビ・バップを熱演

超絶技巧のイタリア人ギタリスト、パスクアーレ・グラッソが、トリオ編成でリリースしたビ・バップ作品集。

ソロでスタンダードを演奏した『ソロ・マスターピース』、今回と同じくアリ・ローランド(ベース)、キース・バッラ(ドラムス)とのトリオでエリントン作品を取り上げた『パスクァーレ・プレイズ・デューク』に続く、往年の名曲を再解釈したアルバムの第3弾である。

チャーリー・パーカー、ディジー・ガレスピーの曲を中心に、オリジナル曲も交えた熱演がずらりと並ぶ。

30代半ばにして、現代最高峰と言われる彼だけに、精緻なトーンコントロール、流麗なフレージング、決めどころの鮮やかさは申し分なし。

たいへん耳に心地よく身を委ねられるのだが、よく聞くと「これ、どうやって弾いてんだ?」って箇所が随所に。

ギター演奏に詳しければ詳しいほど、落ち着いて聴いていられないかもしれない。

ついでように記すのもなんだが、サラマ・ジョイをフューチャーしたヴォーカルナンバー「I'm in a Mess」も良い。

 

 

1.A Night in Tunisia
2.Be-Bop
3.Ruby, My Dear
4.Shaw 'Nuff
5.I'm in a Mess feat. Samara Joy
6.Cheryl
7.Ornithology
8.Quasimodo
9.Lamento Della Campagnia
10.Groovin' High