ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Echoes And Other Songs / Mike Stern (2024)

70代に入ったベテランギタリストのキャリア史上に輝く傑作。

エコーズ・アンド・アザー・ソングス / マイク・スターン

1953年生まれだから、2024年の今年71歳になるマイク・スターン。

ジョン・スコフィールド、パット・メセニーは、同じく1950年代前半の生まれで、ほぼ同世代である。

2016年に、両手を骨折する大怪我をした際には、もうギタリストとしては活動できないのではと多くのファンが懸念したが、必死でリハビリを続け、ピックを接着剤で指に引っ付けまでして再起を果たした。

技術とセンスに長けた人だが、根性の人でもあるのだ。


彼の新作は、参加ミュージシャンの華やかさに目を奪われる。

テナーにクリス・ポッター。
ベースにクリスチャン・マクブライド、リチャード・ボナ。
ドラムスにアントニオ・サンチェス、デニス・チェンバースなどなど。

いずれも一騎当千の強者ばかり。

それぞれが持ち味を存分に発揮しつつ、主役であるマイク・スターンのギターを、ときに支え、ときに寄り添い、ときに煽り、ときに共振しつつ見事なアンサンブルを聞かせている。

基本はコンボ編成ではあるものの、メンバーを固定しない分、曲想は多様になり聴き応えも充分。

1曲め「Connections」のアタマ、スターンとクリスのユニゾンでテーマに入るところからゾクゾクするし、その躍動感、スリルは全編続く。
77分とやや長尺だが、あっという間だ。

マイク・スターンの代名詞とも言える、ロックテイスト満載のエッジの効いたソロは存分に聞ける一方、ラストが落ち着いた4ビートなのもいい。

彼の集大成的な作品ではあるものの、まだまだ何かやってくれそうな期待感も、ここにはあふれている。

 

 

1.Connections 8:10
2.Echoes 7:31
3.Stuff Happens 6:57
4.Space Bar 7:38
5.I Hope So 7:06
6.Where's Leo 6:53
7.Gospel Song 4:56
8.Crumbles 7:32
9.Curtis 5:31
10.Climate 7:27
11.Could Be 7:33


Mike Stern (electric guitar, backing vocals on 9), 
Chris Potter tenor saxophone on except 4, 5, 9), 
Jim Beard (acoustic piano, keyboards), 
Christian McBride (electric bass, acoustic bass on 1, 2, 3, 6, 8, 7, 10, 11), 
Antonio Sanchez (drums except 4, 5, 9), 
Leni Stern (ngoni on 1, 5, 8), 
Arto Tunçboyacian (percussion except 6, 7), 
Richard Bona (bass guitar on 4, 5, 9, vocals on 5, 9), 
Dennis Chambers (drums on 4, 5, 9), 
Bob Franceschini (soprano saxophone on 5, tenor saxophone on 4, 9)