マージン・コール / グウェン・カウェ
マヌーシュ・スウィングの若き俊英のセカンド
ジャンゴ・ラインハルトに魅せられて研鑽を重ね、その系譜を今に受け継ぐマヌーシュ・スウィングの若き俊才グウェン・カウェ。
2019年リリースのデビューアルバム『Memories of Paris』に続くセカンドが、この『MARGIN CALL 』である。
リズム・ギター、コントラバスにヴァイオリンを加えたカルテット編成。
自作曲のほか、ピアソラやミンガスをカヴァーしているのはわかるにしても、レディオヘッドの“Exit Music (For A Film)”を採り上げているのは、ちょっとびっくり。
このあたりの感覚が新世代ならではなのだろう。
マヌーシュ・スウィングを基盤としたテクニックは確かで、軽やかなスイング感とオーガニックな弦の響きが大変心地よく、デジタルな音に疲れた耳を癒やしてくれる。
古き良きヨーロッパの街並のBGMに流すなら、真っ先に選んでしまいそうな、そんな作品だ。