メルドー、バーンスタインら当時の若手注目株らが結集した良作
コンセンティング・アダルツ / M.T.B. <ピーター・バーンスタイン>
ギタリストのリーダーアルバムではないのだが、このユニットの主要メンバーであるピーター・バーンスタインの活躍ぶりからして、スルーするわけにはいかない。
M.T.B.とは、Brad Mehldau (p), Mark Turner (ts), Peter Bernstein (g)の頭文字をとった名称で、てっとり早く言えば、当時の「若手注目期待株グループ」である。
この3人が主要メンバーであるのだが、リズム隊もLarry Grenadier (b), Leon Parker (ds)という辣腕が揃った。
リリースは2000年だが、録音は1994年。
ブラッド・メルドーも、マーク・ターナーも、まだメジャーデビュー前で、ピーター・バーンスタインも同年に初のリーダーアルバムを出したばかりという時期。
その状況に照らせば、よくこのアルバムがリリースされたものだとは思うが、リリース元のCriss Crossレーベルとピーター・バーンスタインはすでに契約していたので、その縁もあったのだろう。
レーベルの紹介文には
five elite young improvisers 5人の若きエリート・インプロヴァイザー
movers and shakers of 21st Century Jazz 21世紀のジャズを牽引し刺激する存在
などとあって、プロモーション含みでの賛辞ではあろうが期待ぶりが伺える。
基本はオーソドックスな王道のジャズ。
若手とはいうものの、あまり弾けた感じばかりではなく、全体としてはむしろしっとりした印象。アンサンブルの緩急は達者だし、それぞれのソロにも妙味がある。
ウェイン・ショーターやジャッキー・マクリーン、ホレス・シルヴァーらの作品を採り上げた選曲もいいし、メンバーのオリジナルもなかなかでバーンスタイン作のワルツ進行の「Phantasm」など、印象深い。
若手の注目株が集まったという話題性だけにとどまらない良作だと思う。
なお、上記に書いた通り本作は1994年録音、2000年リリースなのだが、サブスクでは「2009年」となっているケースが多いようだ。このアルバムの意味からして、時期は重要なので困ったものである。
1.Belief (Leon Parker) 6:50
2.Little Melonae I (Jackie McLean) 7:15
3.Phantasm (Peter Bernstein) 9:39
4.Afterglow (Peter Bernstein) 5:49
5.Limbo (Wayne Shorter) 7:28
6.Consenting Adults (Brad Mehldau) 9:07
7.From This Moment On (Cole Porter) 6:09
8.Peace (Horace Silver) 5:59
9.Little Melonae II (Jackie McLean) 6:43
Brad Mehldau (P)
Mark Turner (Ts)
Peter Bernstein (G)
Larry Grenadier (B)
Leon Parker (D)
Recorded December 26, 1994 in New York City, NY, USA
Engineer: Max Bolleman
Producer: Gerry Teekens & K. Hasselpflug (executive)
