ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

The Poll Winners / Barney Kessel (1957)

ザ・ポール・ウィナーズ / バーニー・ケッセル

1950年代を代表するギタートリオの名作

バーニー・ケッセルの50年代の活躍ぶりは尋常ではなく、リーダーアルバムはなんと10枚を超えるが、なかでも代表作とされるうちの一枚が本作。

ベーシにレイ・ブラウン、ドラムにシェリー・マンという達人トリオで、実に痛快な演奏を聴かせる。

そもそも何でこんなタイトル、こんなジャケットかというと、この三人、当時のダウンビート誌、プレイボーイ誌、メトロノーム誌の人気投票で1位を獲得したから。

つまりポール・ウィナーなので、このタイトルになり、ジャケ写でもポールを持っているというわけ。

こういう茶目っ気も悪くないというか、個人的には好きだが、説明されないと何のことやらわからないのが難だ。

バーニー・ケッセルのリーダーアルバムだが、3人がほぼ対応で、丁々発止の演奏を聴かせる。

3人とも超のつく凄腕で、かなり高度な技を繰り出しているが、全体に肩の力が抜けたリラックスな印象で、こんな空気感を出せるのも、それはそれで名手だからこそ。

さすがポール・ウィナーである。

1.Jordu
2.Satin Doll
3.It Could Happen to You
4.Mean to Me
5.Don't Worry 'Bout Me
6.On Green Dolphin Street
7.You Go to My Head
8.Minor Mood
9.Nagasaki

Barney Kessel (G)
Shelly Manne (D)
Ray Brown (B)