サイト / アダム・ロジャース
辣腕ドラム、ベースを伴ってのギタートリオ・アルバムの快作
マイケル･ブレッカーらとの共演で知られるアダム・ロジャース、通算5枚目のリーダー作。
スタンダードの「I Hear a Rhapsody」「Yesterdays」「Beautiful Love」、モンクの「Let's Cool One」、ウディ・ショウの「The Moontrane」、パーカーの「Dexterity」に、オリジナル4曲を配置した全10曲。
トリオ編成での正統派的な演奏で、暖かな音色でのシングルトーンがたいへん美しい。
アップテンポの曲が多く、アダムの流麗なパッセージは縦横無尽に冴えまくりで、息をもつかせない。
ドラムはクラレンス・ペン、ベースはジョン・パティトゥッチという腕利きを揃え、特にクラレンス・ペンのドラムはガンガン攻めてくる感じで、演奏に推進力と開放感を与えている。
一方、パティトゥッチの技は確かだが、コリアのバンドでやってるときに比べると、ちょっと大人しめ。
基本、オーソドックスなスタイルでのギタートリオなので、抑え気味にしたのかもしれない。
歴史に残る名演とまでは行かないが、2000年以降のギタートリオ作品としては屈指だと思う。
Adam Rogers(G,P)
John Patitucci(B)
Clarence Penn(Ds)
1.Sight
2.I Hear A Rhapsody
3.Kaleidoscope
4.Yesterdays
5.Memory's Translucence
6.Let's Cool One
7.Hourglass
8.The Moontrane
9.Beautiful Love
10.Dexterity
