ジャズギターを聴く

JAZZ GUITAR ALBUM SELECTION

Trios / Solos / Ralph Towner (1973)

3ブルージョ / ラルフ・タウナー

Trios / Solos

Trios / Solos

  • ECM Records
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ECMを代表するギタリストの初リーダー作

1970年代・80年代のECMを代表するギタリスト、ラルフ・タウナーの初のリーダーアルバム。

なのだが、ベースのグレン・ムーアとのデュオ名義である。

さらに、コリン・ウォルコット(タブラ)、ポール・マッキャンドレス(オーボエ)もクレジットされている。

実は、この4人、タウナーが参加していたオレゴンというバンドのメンバーなのだ。

72年にオレゴン名義でのアルバムもリリースしているのだが、それはヴァンガードから。

なのでECMでは、オレゴンの名前が使えなかったのだろう。

いずれにしても、ラルフ・タウナーの名前を掲げてのアルバムはこれが初だ。

このとき彼は30歳を過ぎていたから、決して早くはないが、そこからの活躍ぶりは凄まじく、70年代だけで9枚のアルバムをリリースしている。

このアルバムで印象的なのは、深いリヴァーブのかかった、12弦ギターの音の響き。

テクニックも素晴らしく、12弦ギターのみのソロ曲も、アグレッシブで深い陰影がありスケールの大きさを感じる。

ピアノも弾いているし、フリーぽい演奏もあるし、ベースのソロ曲もあるしで、全体としてやや統一感にかける印象はあるが、日本人が思うところの欧州的な耽美な音世界は、目新しかった。

なお邦題の「ブルージョ」は1曲目の「Brujo」からだろうが、なぜ原題で出さなかったのか、よくわからない。


1 Brujo
2 Winter Light
3 Noctuary
4 1x12
5 A Belt Of Asterioids
6 Re: Person I Knew
7 Suite: 3x12
8 Suite: 3x12
9 Suite: 3x12
10 Raven's Wood
11 Reach Me, Friend