アランフェス協奏曲 / ジム・ホール
巨匠ジム・ホール、1970年代の代表作
ジャズギターの巨匠ジム・ホールの代表作にして、ジャズ史上に輝く大ヒットアルバムである。
参加メンバーは、非常に豪華。
休業から復帰したチェット・ベイカーがトランペット、ポール・デスモンドがアルト・サックス、ローランド・ハナがピアノ、ロン・カーターがベース、スティーブ・ガッドがドラムスという編成。
オリジナル盤は4曲とコンパクトだが、アランフェスは約20分あり、LPではB面はこの曲だけだった。
1曲目は言わずと知れたスタンダードで、2,3曲目はジムのオリジナルである。
アランフェスは、元々は、スペインの作曲家ロドリーゴが、クラシックギターのために書いた協奏曲だが、マイルス・デイヴィスが取り上げたことで、ジャズシーンでも大きな話題になった。
アレンジと指揮は、ドン・セベスキー。
かなり大胆なアレンジで、憂いを帯びた穏やかな曲調ながら、緩急の豊かな曲展開は見事。
約20分の長尺を飽きさせない。
ジムのギターは、冒頭からして印象的で、ソロも端正で美的感覚にあふれており、ただただ見事。
各人のソロも、それぞれに素晴らしい。
名匠ルディ・ヴァン・ゲルダーによる録音も、高く評価されている。